安代りんどうを学ぶ! 今年度も「花育」授業が始まりました

2025513日(火)

八幡平市立安代小学校の6年生14人と田山小学校の6年生10人が、八幡平市博物館(八幡平市叺田)で開催しているトピック展「安代りんどうの彩(いろどり)」と横間地区の育苗ハウスを見学しました。

 



八幡平市の花育とは

きょうの活動は、14年前から続く「花育(はないく)」授業の一環として行われたもので、特産である安代りんどうに関する知識や栽培技術を子どもたちに伝え理解を深めることを目的としています。

  

安代りんどうの歴史を学ぶ ~八幡平市博物館~

八幡平市博物館のトピック展「安代りんどうの彩」では、展示しているパネルや安代りんどうの写真を見ながら、地域連携推進員の斎藤かよ子さんが、50年以上の歴史を持つ安代りんどう栽培の歩みを紹介しました。

 

斎藤さんの説明に耳を傾けます。





説明を踏まえて改めてパネルを読みます。
 

 

両校の合同花育授業の様子の写真や安代小学校の児童の皆さんが作成したレポートの展示コーナー


児童たちは熱心にメモを取っていました。


見学を通して得られる学びと気づき

博物館での見学について児童たちから、「安代りんどうの歴史や、外国との交流があることを知ることができてよかった。

(安定した栽培ができるようになるまでに)たくさんの努力があったことがわかった。などの感想が聞かれました。

(※トピック展「安代りんどうの彩」は終了しました。)

 

 

横間地区の育苗ハウスを見学!

続いて、児童たちは八幡平市博物館から横間地区の育苗ハウスに移動。


安代りんどうの育苗ハウスは、横間と日影、苗代沢の3地区にそれぞれ3棟、全部で9棟あります。面積で言うと13.7ヘクタール、東京ドームで言うと約3個分になります。


訪れた横間地区のハウスでは、JA新いわて八幡平花卉生産部会 副部会長 畠山馨さんから、播種から苗の成長、管理方法について説明を受けました。

室温管理や病害虫防除の工夫、3月のゲル播種から6月の農家への苗の引き渡しまでの作業工程について学ぶことができました。

「生産者から依頼のあったものは100%出せるように努力しています。失敗は許されません。」

畠山さんの言葉からは、良質な苗を育て農家に届けるための強い責任感と熱意が伝わってきました。


ゲル播種のシミュレーション体験。種を混ぜ合わせたゲルをボトルに入れてトレイに見立てたボードに撒きます。


子どもたちは元気いっぱい、楽しみながら学習していました。


 

花育の授業を受けた児童に聞きました

田山小学校6年 工藤喜市さん

「(リンドウを育てるのは)とても楽しそうだと思ったけどやっぱり難しいなと思いました。」「今日は、安代りんどうの昔からの歴史がすべてわかってリンドウってこんなにすごいんだなと思いました」と地域の特産の魅力を再発見した1日だったようです。



安代小学校6年 畠山粋(すい)さん

「(播種体験は)まんべんなく撒くのがむずかしかったです。これをやっているってすごいと思いました。」
「博物館では昔の人たちがいろんな苦労をして、天皇賞をとるぐらいのすごいリンドウができたんだと思いました。安代りんどうはすごいしきれいだなともう一回思うことができました。」と地元の人たちの努力や技術があってこその安代りんどうだと感じたようでした。

 花育授業に参加した子どもたちは、見学や体験を通して多くの気づきがあったようです。



生産者からのメッセージ

JA新いわて八幡平花卉生産部会部会長 齊藤正樹さん

見なきゃわからないことがたくさんある。見てもらって興味を持ってもらって農業に携わってくれる人が一人でも多くなればなっていうのが一番の希望」と話します。


 

JA新いわて八幡平花卉生産部会副部会長 畠山馨さん

「(花育の授業は)次世代に伝えていく良い機会。苦労して苗が生産者の方に渡っていくということ。ただ単に水かけて育てるだけではない。手間と時間がかかってのというのを知ってもらいたい」と花育の授業に込めた思いを話してくれました。

 

地域に根ざした「花育」の授業を、これからも大切にしていきたいですね。

なお、今年度の花育授業は全4回、今回がその1回目でした。