薪づくりは里山からの贈り物  「五日市里山を考える会」

 間伐による里山の手入れ

 冬の暖房は「薪ストーブ」という方には、欠かせない薪。

 

「五日市里山を考える会」の活動のひとつである「薪工房かみの森」では、八幡平市五日市で薪づくりをしています。

メンバーの小林清功さんからお話をお聞きしました。

 

  (小林清功さん)


「五日市里山を考える会」は8年前から、人の手が入らなくなり荒れた里山の手入れをしようということで、木(広葉樹)の間伐をしています。

 適正な間伐をすることで太陽光が行き届き、木々の成長を速めます。かつ見通しのきく山になることで、鳥獣との棲み分けによる被害防止のための「緩衝帯」の役割も果たします。

 

 森の恵みを活用

この間伐材を山に放置したままではもったいない!と6年前、薪をつくり「薪工房かみの森」で販売を始めました

間伐作業など山の手入れは、森林の資源を有効活用することにもなっています。


 メンバーは里山を知っている人たち  


(五日市里山を考える会の皆さん)

現在、「五日市里山を考える会」のメンバーは地元の方を中心に盛岡市の方など12名ほどが登録。野外活動のスペシャリスト、会社員など様々です。
私が訪ねた日は、5人の方が活動していました。


薪になるまで

まず山全体を見て伐採する木を見極め、チェーンソーで切り倒します。

 

  (安全を確認し、倒したい方向を考えながらの伐採。)


     (しっかり倒れるようにとメンバーも見守ります。)


ギーッ!バリバリッ!バサバサッ!

音を立てながら、前の木に寄りかかるように倒れました。


伐採したらすぐその場で105cmの長さに切ります。

 (メジャーできちんと測るんです。)


こうして里山が手入れされていくんですね。


次に、山から薪割り作業場に運びます。


 
(105cmはこれくらいの長さ)


これを3等分(35cm)に切っていきます。

 (やっぱりメジャーできちんと測るんです。)



(チェーンソーでどんどん切られていきます!)


続いて薪割りです。

薪割り機を使ってスピーディに薪にしていきます。




あっという間にできました。





 そして棚積みし、1年~1年半乾燥させます。

 

 (整然と積み上げられた薪。皆さんの活動の成果です。)

 

これらの工程を経て、注文した皆さんのところに薪は届けられます。


 枝は燻製用のチップにしたり、きのこのほだ木にし、薪割り端材は焚き付け用にします。



出来るだけ無駄にせずすべてを使うようにしています。

(間伐材は捨てるところがないんですね。)


 「五日市里山を考える会」では、1日平均4本伐採するということです。

体力も気も使う作業です。

  

小林さんは、今後も里山の環境保全を図り、森林を健全に育成し、森林資源の活用の循環を継続させていきたいと話していました。

 間伐作業等山の手入れと薪づくりは、毎週1回、11月末ごろまで続く予定です。

  

里山を身近に

かつて里山は炭焼きや山菜採り、きのこ採りに行くなど多くの人々にとって身近にありました。

五日市里山を考える会」は、遠い存在になってしまった里山が、昔のように身近な存在になっていくように、年間を通して自然と親しむ集いを企画し、広く皆さんの参加を呼び掛けています。ちなみに10月は、秋の味覚・きのこを採り、きのこ汁にして食べたということでした。美味しいに違いないです。私もお誘いを受けましたが参加できず残念。

 

【お問い合わせ】

五日市里山を考える会へのお問い合わせは 

TEL:090-4555-8674  

 

里山を健やかに育て、様々な自然の恵みをいただく「五日市里山を考える会」の皆さんの活動はいつまでも続いてほしいと思います。