「炭焼きは最高のコミュニケーション!」~今年も舘市炭焼きクラブの活動が始まりました~【レポ】


八幡平市舘市地区の住民でつくる「舘市炭焼きクラブ」(阿部健男部長、部員27名)の活動が今年も始まりました。

かつて地区の生業を支えた炭焼きの技術や知識、道具を後世へ残し、地域資源の活用を図ろうと2017年に地元有志を中心に発足し、炭窯を復活させました。

そして今年初の炭出しが行われた2023年5月10日、筑波大学附属中学校(東京都)の修学旅行で3年生の生徒6名が林業や炭焼きについて学ぶため、舘市炭焼きクラブの活動を見学に訪れました。生き生きと活動する部員の姿や里山での新鮮な体験を楽しむ生徒たちのようすをご紹介します。

炭焼き窯は舘市コミュニティセンターから歩いてすぐ、JR花輪線の踏切を渡った米代川沿いにあります。

清々しい最高のお天気☼



最初に部員から八幡平市や舘市地区、炭焼きクラブの紹介がありました。
米代川のせせらぎが聞こえる炭焼き窯の前では、生徒の目の前でニセアカシアの木を伐採し、木の種類や年輪の数え方、炭が出来るまでの工程を説明しました。
その後、窯に近づくと2日前に窯入れした原木が真っ赤な炭になっていました🔥

「窯出し」作業は見た目以上に熱さとの戦いです🔥


窯に近づきその熱さを体感する生徒たち👐

窯出し直後の炭に素灰をかけて急速に消火させます。

炭を消火している間に行われた薪割り体験では、部員がお手本を披露すると「おおぉー」と歓声があがりました!


部員に見守られながらの初めての薪割り体験では、今日一番の笑顔が見られました😀

出来立ての炭に触れ、感触を楽しみました!

なんと、部員から生徒たちへ炭のプレゼントがありました🎁


木炭は生産方法の違いによって「黒炭」と「白炭」に大きく分けられ、舘市炭焼きクラブでは備長炭に代表される「白炭」を生産しています。

白炭(はくたん・しろずみ)・・・「炭窯の外に出し、消し粉をかけて消火します。原材料は、ウバメガシ、カシ類等です。炭質が硬く着火しにくいが、着火すれば、炭質が均一で安定した火力を長時間にわたって得られるため、焼き鳥やうなぎの蒲焼きなどで用いられています。

出展:林野庁

炭を入れる袋には、東京都在住の部員がアイデアを出して作ったラベルが貼ってあります。

帰り際、あふれる笑顔とともに部員へのお礼を伝えていました☺
部員たちは「またおいで」、「いつかこっちに移住してね」といった言葉をかけながら見送っていました。

目に映る移動中の景色も生徒たちには新鮮だったようです📸

舘市コミニティセンターでは、生徒から部員への質問タイムがありました。

Q:「商品を売り出すために工夫していることはありますか?」
A:「私たちの炭焼きは材料費がほぼかからないので、営利目的でなくても続けることができています。生産している白炭は、着火温度が黒炭(約800度)に比べて約1200度と高いので飲食店やモノづくりの現場など幅広く使われています。」

Q:「課題はありますか?」
A:「後継者不足。チェンソーが得意な部員も高齢になってきているし、この地域に住む人がなかなか増えない状況です。部員の年齢層は20代~80代と幅広いですが、同じ目標に向かって作業をしているのでスムーズに意思疎通ができるし、地域が高齢化しているなかで炭焼きはいろんな世代とコミュニケーションがとれる最高の場所だと感じています。趣味の延長のような感覚ですが、部員同士の意見が合わないことがあっても仲良くまとめていくようにして、ケガには十分注意しながら作業をしています。」

参加した生徒の声


出迎えの時から皆さんの楽しそうな感じが伝わってきて、作業中もチームプレーがすごいなと思いました。初めての薪割り体験で、薪が割れた瞬間がすごくうれしかったです。貴重な経験をありがとうございました。
これまで自分が関わってきた東北の人は優しい人が多く、そんなイメージを持ってこちらに来てみたら、そのイメージを超えてきた感じで本当に温かい人たちだと思いました。今回は修学旅行で学びに来ているので、ある程度学ぶことも必要だけど、もしそれがなければ、もっと一緒にいろいろ楽しめたんだろうなと思いました。都会で暮らしていると、こうしたコミュニティの温かさを感じるのは難しいと思うので、僕たちにとって本当に貴重な経験でした。

生徒たちを見送ったあとは、今年初の炭焼き活動や生徒とのふれあいを振り返りながら初窯をお祝いしました!

八幡平市の特産品であるバジルやマッシュルーム入りソーセージとともに♪

舘市炭焼きクラブで生産している「白炭」は、八幡平市内の産直「松っちゃん市場」で販売しているほか、ふるさと納税返礼品からもお選びいただけます。

☆舘市炭焼きクラブのfacebook
「炭焼きに興味がある方、生業にしたいと思っている方などお気軽にメッセージをお願いします!」とのことです。

東京からの修学旅行生を受け入れるにあたって、事前準備から当日の作業まで普段以上に生き生きと作業していて、部員と生徒それぞれが今回のふれあいを心から楽しんでいるように感じました。生徒たちの記憶に残る経験になればうれしいですね!