令和最後の冬季国体~いわて八幡平白銀国体~【レポ】

2023年2月17日~20日まで八幡平市を舞台に特別国民体育大会冬季大会スキー競技会「いわて八幡平白銀国体」が開催されました。2024年から「国民スポーツ大会」へと改称が予定されているため、冬季大会が「国体」として行われるのは今大会が最後となります。

そんな記念すべき大会で印象的だったさまざまな場面をご紹介します!

開始式(2月17日)のようす

開始式の会場となった八幡平市総合運動公園体育館


入場口では岩手県立平舘高等学校の生徒たちが地元産バジルを使ったクッキーをPRしながら販売していました。


ルワンダで栽培された「安代りんどう」や八幡平市のみで栽培されている「エンジェルウィングス」が会場を華やかに演出していました❀
大会では各種目の上位3名に「安代りんどう」を使用したビクトリーブーケが贈呈されるほか、各競技会場にも飾られるなど市の特産品としてその存在感を示していました。

キレのあるダンスを披露した岩手ビッグブルズ専属チア「Red Charm」のみなさん。

式典の進行に合わせた演奏で会場を盛り上げていた岩手県警察音楽隊のみなさん🎵

会場の外ではPRキャラクターやボンネットバスが来場者を歓迎していました。

競技期間中のようす

市内3会場(安比高原スキー場、田山クロスカントリーコース、田山スキー場矢神飛躍台)でジャイアントスラローム、スペシャルジャンプ、クロスカントリー、ノルディックコンバインド競技が行われました。

~競技1日目~

安比高原スキー場で行われたジャイアントスラローム競技。

緊張感が張り詰めるコース内ではスタッフがこまめにコース整備をしている姿がとても印象的でした。
選手がベストなコンディションで挑めるように、コーナーごとに専属の整備担当者が複数名待機していました。
なかには陸上自衛隊の姿もあり、災害現場以外で活躍されている姿はとても新鮮でした。

ジャイアントスラローム【成年男子B】では
岩手県代表の宮本 慎矢選手が優勝し、同じ岩手県民としてすごく嬉しかったです。


「今日は結構プレッシャーもあるなかでいい滑りができました。タイムも良く優勝することができて良かったです」と爽やかな笑顔でインタビューに対応してくれました。

~競技2日目~

八幡平市出身で北京五輪ジャンプ男子ノーマルヒル金メダリストの小林陵侑選手ら多くのオリンピアンが育ったジャンプ台として知られ、クーリングシステム導入の改修工事を終え2023年1月にお披露目されたばかりの矢神飛躍台でスペシャルジャンプ、ノルディックコンバインド競技が行われました。※改修工事の内容はコチラ

雪が舞う矢神飛躍台❆


2月19日はノルディック種目のジャンプとクロスカントリーの2つを合わせて勝敗を競う「ノルディックコンバインド」が行われました。前半のジャンプでは瞬発力が、後半のクロスカントリーでは持久力が試されるため、その勝者は「KING of SKI」として称えられるのだとか⛷🏆

大勢の観客が声援を送る田山クロスカントリーコース

競技会場付近では雪だるまがお出迎え⛄

音で声援を送りたい🥁


矢神飛躍台と田山クロスカントリーコースでは、太鼓と笛の音で選手にエールを送りつつ会場を大いに盛り上げている人の姿を発見。
音を遮らないように話しかけてみると「『札幌ノイズチーム』というチームで札幌を中心に活動しています。今回は国体ということでジャンプとクロスカントリーを応援するために札幌から来ました」とのこと。さらに掘り下げて聞いてみたいと思います!

チームの垂れ幕を掲げる脇山将徳さん

活動を始めたきっかけを伺うと「以前からチームのメンバーと顔見知りで『一緒に応援しないか』と何度か声をかけられていました。道具を運ぶのを手伝ったり一緒に応援したのがきっかけで2007年からメンバーの一員になりました」。

「選手の方々に『応援ありがとうございます』と声をかけられるとやはりうれしいですし欠席したときに『音がないと静かで寂しい』と後から言ってもらうこともあってうれしかったです。音や声を出すのはストレス発散にもなるし、何よりいちばんは至近距離で迫力あるジャンプを見るのが楽しみです」と、やりがいと楽しさを味わいながら活動を続けてきたようです。

「札幌ノイズチーム」の歴史は長く1994年のリレハンメルオリンピックの頃に結成されたようです。
「それまでバラバラに観戦していた人たちが集まって応援し始めて、大きな目標の一つだった長野オリンピックのスキージャンプ観戦では、実際に現地で感動を味わってきました。それからメンバーは入れ替わり続けていますが入会・退会といった形式張ったものは一切無くて一緒に応援すればメンバーの一員なので何人くらいいるかわかりません(笑)。おそらく今は1~5人、ワールドカップなど多い時で10~15人という感じです。最近は選手も観客も減ってきているのが気がかりです」。

田山クロスカントリーコースでお話ししている間も選手の姿が見えるとすぐに応援を始め、ひとりひとりの背中を見送る脇山さんの姿がとても印象的でした。

さすが本拠地!という雰囲気の札幌市での応援風景。

群馬県から選手(兄)の応援に駆け付けた三姉妹と一緒に📸

目の前を通過する選手ひとりひとりに声援を送る三姉妹。

コンバインド【成年男子A】で見事優勝した三姉妹の兄、小林朔太郎さん(群馬県代表)🎉

表彰式後に家族そろって記念撮影📸

コンバインド【成年男子B】では、八幡平市出身で岐阜県代表の永井秀昭選手が現役最後の大会として出場した地元開催の国体で優勝を果たし、有終の美を飾りました👏

次男の秀昭選手(写真中央)が優勝、三男の健弘選手(写真右)が6位、長男の陽一選手(写真左)が8位と兄弟そろって入賞を果たし、報道陣からの質問に対し競技を振り返りながら感謝の気持ちを伝える「永井三兄弟」。

表彰式(2月20日)のようす

3日間にわたる競技を終え、八幡平市総合運動公園体育館で表彰式が行われました。

入賞した都道府県の代表のみなさん

ハチマンタイラーも会場に駆け付けて来場者に「安代りんどう」を手渡しお見送り✋

初めて国体の会場に足を運びましたが、選手たちが奮闘する姿はもちろんのこと、大会を観戦する人や支える人など大勢の人が一丸となってつくり上げた感動的な光景だと感じました。それぞれの大会にかける想いを会場で見聞きしながら感じ取ることができ記憶に残る大会となりました。

競技結果、参加選手の情報はコチラからご覧ください。