移動距離約2600km!常夏から雪国へ

涼しげな「かりゆし」姿でインタビューに答えてくれた儀部真澄(ぎぶ ますみ)さん


避暑地とは言え、今年は特に暑い日が続く八幡平市。

市役所でもクールビズ期間になって、華やかな「かりゆしウェア」を着て働く職員を見かけるようになりました。

八幡平市に来るきっかけは友好都市の職員交流だったそうです。

今回はかりゆしの本場沖縄県から来ている儀部真澄(ぎぶ ますみ)さんにインタビューしてみました。


岩手県八幡平市と沖縄県名護市の友好都市の締結は平成19年1月。昭和63年1月に旧松尾村において、八幡平さくら祭りを始めたのをきっかけに、日本一早く桜が咲き、同様の桜祭りを開催していた名護市との交流が始まりました。

旅行などで県外に行ったことはありますが、沖縄以外の土地に住んだことがなかったので、別地域の文化や風土に触れてみたかったという思いもあり、職員交流がいい機会だと思って希望しました。

通常職員交流は1年毎なのですが、私は2年目になり、商工観光課に所属しています。
八幡平市への合併後も、引き続き友好都市として交流していくこととし、職員交流が始まりました。


「かりゆしウェア」を着た商工観光課の皆さんと一緒にシーサーポーズ。

「かりゆしウェア」は沖縄では冠婚葬祭、観光や事務職の仕事着として着用する、フォーマルウェアなんです。一般的に男性のフォーマルというと、シャツにネクタイですが、ネクタイは本来防寒着の一種ということもあり、暑い日には適してないですよね。

1970年にアロハシャツに負けない、沖縄らしいウェアを作ることを目的に「おきなわシャツ」を一般公募し、発売されたのが始まりで、その後「トロピカルウェア」と呼ばれた時期もありましたが、2000年「かりゆしウェア」に統一されました。

観光業が盛んな沖縄ならではの開放的な仕事着はそうやって作られたんですね。


そもそも「かりゆし」とは、『めでたい、縁起がいい』という沖縄の方言で、漢字では「嘉例吉」と書きます。沖縄ソングの歌詞にもよく出てきます。


なのでウェアの柄に決まりはなく、縁起のいい鳥や植物のモチーフを起用しています。また色も沖縄らしい鮮やかなものが多いです。葬儀の時等様には黒っぽいあまり柄のないものがあります。


実際は沖縄の人も普段着として着ているわけではないんです。フォーマルなので。


沖縄らしいゴーヤーの上に乗ったひょうきんなシーサーを連れてきてくれました。

このシーサーやかりゆしウェアは2000年に開催された第26回主要国首脳会議(通称:沖縄サミット)を機に発展しました。


各国の首脳たちが沖縄をイメージした「かりゆしウェア」を着たことで注目を浴び、普及しました。

そして、伝統的なシーサーは中国から伝わったこともあり、魔除けなのでちょっと存在感強めだったんですが、サミットを機にこのような表情豊かなものが多く作られるようになりました。


時代と共に伝統も少しづつ変化しているんですね〜。
そんな常夏の沖縄から、雪国の八幡平に来てみて文化の違いを感じたそうです。


今年は例年にないくらい雪が降ったらしいのですが、なにぶん雪に馴染みがなかったので、最初は雪良いなあと思ったんですが、雪かきする毎にもう降らないで欲しいなと思うようになりました。

地元の方は子供でもすごくウィンタースポーツが上手いのに驚きました。それも普通に楽しむというよりは選手として競技に参加される人口が多いんです。親子でスキーのイメージが変わりました。

沖縄県民というとよく聞かれるのが泳げるんですか?という質問で、答えは泳げない人が結構いるんですよね。
おんなじように八幡平と言えど、スキー滑れない人がいるんじゃないかと思っていたら、逆に滑れない人がほとんど居ないので、流石、市内にスキー場が4つもあると違うんだなあと思いました。

他所から来ると子供達のレベルの高さにびっくりしますよね。
雪以外では本州からすると意外なところに文化の違いを感じたそうです。


道を覚えるためによく散歩に行くのですが、鳥居が至る所にあることに驚きました。

沖縄県にはそんなにたくさん神社はなくて、拝所(拝むところ)が各地域の道端にはあるのですが神社は馴染みがないので面白かったですね。

食文化に関して面白かったのが、沖縄の方が独特だとは思うのですが、春夏秋冬はっきりしているせいか、山菜やきのこ等旬の自生しているものを食べれるというところが魅力的でした。

そして麹文化、発酵食品も厳しい冬を乗り越えるために保存食品が発達しているんだろうなと思いました。最初は味噌や漬物を買ってみて、今は私自身も作るところから挑戦しながら楽しんでいます。

沖縄には保存食といえば、スーチカーという塩漬けの豚などはありますが、気候的に腐らせないようにという文化なので、発酵させるという概念が新鮮でした。

また、食堂に入ると必ずラーメンがあるのが面白かったです。洋食屋さんや和食屋さんにもラーメンがあるので、岩手県の方はラーメンがお好きなのかなという印象です。


確かに!!あまり気にしたことはなかったですが、中華屋さんじゃなくてもラーメンよく見かけますね。
目の付け所が面白い儀部さんに食堂以外のお気に入りスポットも聞いてみました。


衝撃的な光景を見られた八幡平山頂は特に印象深いです!アスピーテライン開通直後でしたので積もった雪の壁も圧巻でしたし、景色がすごく綺麗で忘れられない光景になりました。

沖縄は高い山があまりないので初めてみた時は衝撃的でしたし、秋田県との県境ということもありまして雄大な自然を2県にまたがって見られるというのは中々ないですよね。

秋田側と岩手側で景色も違いますし、衝撃と共にすごく気に入った場所になりました。

あとは不動の滝はマイナスイオンがたっぷりで気軽に歩いて滝も見れて、癒しスポットだなあと思いました。

橋とか苔、灯籠が日本ぽくて歴史も感じましたし、幻想的なんですがあまりに整っているのでアニメの世界のような風景だなあと思いました。


初夏の不動の滝



南国育ちの儀部さんから見た八幡平の魅力伝わったでしょうか?

本当は是非見に来ていただきたいところですが、中々東北に来れる機会もないかもしれないので、八幡平へ興味がある方や移住を検討している方へメッセージをいただきました。


自然が豊かで、ご飯が美味しい、すごく良いところです。実際住んでみて、体験しながら成長できるところだと感じてます。

夏はアウトドアが楽しめるいい季節ですし、語りきれない魅力がたくさんありますので、是非気軽に八幡平に来てその魅力を自分で感じていただきたいです。

ありがとうございました。
儀部さんは商工観光課にいますのでもっと八幡平の魅力を聞きたい人は是非訪れてみてください。


八幡平市役所 商工観光課
https://www.city.hachimantai.lg.jp/soshiki/shokanka/



text : Yuka Yoshida