八幡平市は日本初の商業用地熱発電所である松川地熱発電所があり、地熱の利活用に熱心です。地元の方が地熱やその利用方法などについて知る「沸騰地熱塾」や、希望者が地熱について学ぶ「地熱探検隊」が開催されています。今回は、「地熱探検隊」がきっかけで、地元の株式会社八幡平温泉開発への就職を実現した髙橋春菜さんにお話をお聞きしました。
―髙橋さんは平舘高校のご出身ですよね
はい、そうです。2020年3月に卒業しました。
―地熱について詳しく知ったのは「地熱探検隊」がきっかけだったのですか?
そうですね。高校2年生の時に「地熱探検隊」に参加したことがきっかけです。もともと八幡平の地元のことには興味があったので、参加させていただきました。例えば松川地熱発電所のことも知りたかったのですが、自力では行く足がなくてですね……。
―車がないと松川地熱発電所付近まで行くのは厳しいですよね。なぜ八幡平市のことを知りたいと思ったのでしょうか
地域の人との関わりが深かったので、昔のことをお話いただいたりして、もっとよく知りたいと思うようになりました。小さい頃から、近所の方には結構深く接していただいていて、祖母が見た回覧板をすぐ近くの家に届けた時に、色々とお話をさせていただいたりとかしていましたね。よくお話をしていただいて、とても助かりました。
―「地熱探検隊」では、火山の歴史から始まり、地熱を活用した様々な取り組みを紹介していたと思いますが、中でも印象深かったところはどこですか?
松川地熱発電所ですね。八幡平市の顔と言いますか、松川のシンボルと呼ばれている冷却塔がありますよね。写真では知っていたのですが、地熱探検隊では、松川地熱発電所の内部まで見学することができました。じっくり見学させていただいて、職員の方が詳細な解説をしてくださって、「すごい」と実感しました。
松川地熱発電所の蒸気を活用した宿泊施設が誕生したことが発端となって、八幡平温泉郷の形成につながっていくことも知りました。その時に、株式会社八幡平温泉開発の方のお話を聞く機会もあって、就職先を決める時に、働いてみたいと考えるようになったのです。
―就職活動をする時は、地元での就職を考えられていたのでしょうか
地元で、長く働きたいと考えていました。平舘高校では、2年生の時から少しずつ「どのようなことをしていきたいか」を考える機会が設けられます。私は就職を考えていて、事務をやりたいという意思がありました。
―就職活動をする中で、株式会社八幡平温泉開発に出会われたのでしょうか
はい。偶然と言いますか、本当に奇跡的な確率の縁で出会ったと思っています。学校には、たくさんの求人票が届くので閲覧したりしていたのですが、たくさんありすぎて戸惑っていました。私達の代はクラスの人数が多いこともあって、担任の先生を頼ることももちろんありますが、なるべく自分で考えて活動していました。
就職先を探している時に、株式会社八幡平温泉開発の求人票を見つけて、母など身近な大人にも相談しつつ、最終的に就職を決めました。
―2020年4月に入社されてから半年経ちますが、仕事には慣れてきましたか?
少しずつ慣れてきています。最近では、任せていただく仕事を増えてきて、やりがいを感じています。例えば、郵便物などをはじめとした文書管理を任せてもらえたりなど。ただ、少しずつ慣れては来ていますが、まだまだ未熟だなと感じる部分はあります。これからも頑張っていきたいです。
ー2020年8月には母校の後輩(2年生)がメインの「地熱探検隊」が開催されていましたが、受け入れ側として参加されていかがでしたか?
2学年に上がって、顔立ちも少々大人びてきたなという、ちょっと親心を感じました(笑)。今回は、卒業生ということで少しだけお話をさせていただきました。私は「地熱探検隊」が就職のきっかけになったので、少しでも後輩たちの役に立ったらいいなと思います。
―ありがとうございました。
会社情報
株式会社八幡平温泉開発
住所:〒028-7302岩手県八幡平市松尾寄木第1地割590番地310
TEL:0195-78-2030
FAX:0195-78-2031
HP:http://www.hachimantai-ss.co.jp/spa8/